認定看護師の役割と資格取得の方法

看護師としてキャリアアップする方法の一つに、認定看護師の資格を取るというものがあります。認定看護師とは、特定の看護分野において熟練した技術と知識を持っている看護師のことで、資格取得は容易ではありません。しかし、感染管理や新生児集中ケア、緩和ケアなど、様々な分野があり、資格取得をするとワンランク上の活躍ができるでしょう。

たとえば、緩和ケアの現場においては、がん患者や終末期を迎えた患者が抱える痛みや精神的な苦痛を和らげるアプローチができるようになります。また、新人看護師の指導を行ったり、場合によっては在宅医療の現場にも活躍の場は広がるでしょう。このような緩和ケア認定看護師は、日本看護協会によると、日本全国に2400人もいて、しかも、そのうちの8割は病院に勤務しているものの、訪問看護ステーションやクリニックにも在籍しているそうです。ですから、資格を持っていると転職を有利にすすめられるでしょう。

ちなみに、緩和ケア認定看護師になるためには、まず看護師としての実務研修を通算5年以上積まなければなりません。しかも、5年以上の実務研修中は、緩和ケア分野における3年以上の経験を含まなければならないことになっています。また、これらの実務研修の条件を満たした後は、認定看護師教育機関に入学し、全てのカリキュラムを修了して、認定看護師認定審査に挑戦します。そして、晴れて審査に合格した後にようやく緩和ケア認定看護師として登録されるのです。したがって、認定看護師の道は厳しいと言えます。しかし、緩和ケアにおけるプロフェッショナルとしての道が開けるので、挑戦してみる価値はあるでしょう。